ベアリング用軸とハウジングのはめあい公差
べアリング用軸とハウジングのはめあい公差について
簡単に言えば、軸がハウジングに適切に収まるように、どれくらいの「ゆるさ」や「きつさ」が許されるかを示すルールです。
軸受は、機械要素の中でも特に重要な部品の一つであり、その性能と寿命は適切なはめあいに大きく依存します。このページでは、ラジアル軸受(JIS
0級、6級、6×級)およびスラスト軸受の一般的なはめあい基準について、軸とハウジングとの適切な関係を押さえながら確認することができます。
ラジアル軸受(JIS 0級, 6級, 6×級)のはめあいの一般基準
軸受形式 | 使用条件 | 玉軸受 |
円筒ころ軸受 針状ころ軸受 円すいころ軸受 |
軸の公差域クラス | |
---|---|---|---|---|---|
軸径 | |||||
円筒穴軸受 |
内輪回転荷重 又は 方向不定荷重 |
軽荷重又は 変動荷重 |
|||
~ 18 | - | h5 | |||
18 ~ 100 | ~ 40 | js6 | |||
100 ~ 200 | 40 ~ 140 | k 6 | |||
- | 140 ~ 200 | m6 | |||
普通荷重 | ~ 18 | - | js5 | ||
18 ~ 100 | ~ 40 | k 5 | |||
100 ~ 140 | 40 ~ 100 | m5 | |||
140 ~ 200 | 100 ~ 140 | m6 | |||
200 ~ 280 | 140 ~ 200 | n 6 | |||
- | 200 ~ 400 | p 6 | |||
重荷重又は 衝撃荷重 |
- | 50 ~ 140 | n 6 | ||
- | 140 ~ 200 | p 6 | |||
- | 200 ~ | r 6 | |||
内輪静止荷重 | 内輪が軸上を容易に動く必要がある | 全寸法 | g 6 | ||
内輪が軸上を容易に動く必要がない | 全寸法 | h 6 |
ハウジングの形式 | 使用条件 | 穴の公差域クラス | |
---|---|---|---|
一体ハウジング 又は二つ割り ハウジング |
外輪静止荷重 | 全ての荷重条件 | H7 |
軸を通して熱伝導がある場合 | G7 | ||
方向不定荷重 | 軽荷重又は普通荷重 | JS7 | |
一体ハウジング | 普通荷重又は重荷重 | K7 | |
大きな衝撃荷重 | M7 | ||
外輪回転荷重 | 軽荷重又は変動荷重 | M7 | |
普通荷重又は重荷重 | N7 | ||
重荷重(薄肉ハウジングの場合) 又は大きな衝撃荷重 |
P7 |
備考
この表は鋳鉄又は鋼製のハウジングに適用する。
軽合金製ハウジングに対しては、一般にこの表のはめあいにより固いはめあいが使用される。
スラスト軸受のはめあいの一般基準
使用条件 | 軸径 mm | 軸の公差域クラス |
---|---|---|
中心アキシアル荷重 (すべてのスラスト軸受) |
全寸法 | js6 |
使用条件 | 穴の公差域クラス | 備考 | |
---|---|---|---|
中心アキシアル荷重 (すべてのスラスト軸受) |
ほかの軸受でラジアル荷重を負荷する場合 | - | 外輪とハウジングとの間にすきまを与えるようにする。 |
H 8 | スラスト玉軸受で精度を要する場合 |