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板バネとは?種類や用途について解説

板バネとは?種類や用途について解説

目次

  1. 1.板バネとは?
  2. 2.板バネ種類と用途
    • 2-1.平たん板バネ
    • 2.2 クリップ用板バネ
    • 2.3 渦巻バネ
    • 2.4 波形バネ
    • 2.5 接点用板バネ
  3. 3. 板バネ材質
  4. 4. ステンレス板バネ製品一覧
  5. 5. ステンレス板バネをはじめ加工部品を簡単手配
  6. 6.まとめ

寸法入力だけで
加工部品をラクラク設計・手配

板バネとは?

板バネとは、金属の薄板を使用したバネの一種で、弾性変形を利用して力を吸収・伝達する機械部品です。板バネは外部からの力を受けると変形し、力を解除すると元の形状に戻る特性を持ちます。板バネにはさまざまな形状種類があり、例えば薄板バネや重ね板バネがあります。薄板バネは薄い金属板で作られ、小型電子機器や、精密機器、治具や機械装置などに幅広く使用されています。一方で重ね板バネは、複数の板バネを重ねて作られ、大型機械や車両のサスペンションに使用されています。本記事では、薄板バネ(板厚2mm以下)に着目して種類や用途についてご紹介します。

板バネ種類と用途について

工業分野で広く使用されている代表的な板バネの種類や用途をご紹介します。

1 平たん板バネ

最も基本的な平たん形状の板バネです。金属の平板を使用して弾性力を発揮する部品で、特定の用途はなくさまざまな箇所で柔軟に使用されています。例えば、ボックスのストッパーや固定具などが挙げられます(下図参照)。平たんでシンプルな薄板バネ構造のため、設計や製造が他の板バネと比べて容易で、プレス加工や曲げ加工、熱処理といった工程を通して製造されます。なお、材質は、主に炭素鋼、ステンレス、銅合金などが使用され、特にステンレスは耐食性や耐久性に優れているために広く利用されています。

平たん板バネ

板バネ製品を見てみる>



2 クリップ用板バネ

クリップ用の板バネは、日用品から工業分野まで様々な固定用途で利用されています。例えば、照明器具の固定、ホースやダクトの固定などがあります。バネのもつ弾性力により物をしっかり固定でき、取り外しも容易に行えるのが特長です。

クリップ用板バネ


3 渦巻バネ

渦巻バネは、金属薄板を渦巻状に巻いて作られるバネで、「ぜんまい」と呼ばれています。構造は、金属薄板を渦巻状に巻くことで形成されています。渦巻板バネの一端は固定されており、他端が引っ張られることでエネルギーが蓄積されます。引っ張りを解除するとエネルギーが解放され、元の形状に戻ろうとする回転力が発生します。この特性を活かして、巻取り式メジャーやシートベルトなど、回転数が多く巻取りを必要とする身近な用途で幅広く活用されています。渦巻板バネの材質は、炭素鋼、ステンレス、銅合金などが使用され、高い弾性力が求められる場合には特殊鋼も用いられます。製造方法は、圧延、巻取りといった工程が一般的で、平板形状と比較して製造に関して技術が求められます。

渦巻バネ


4 波形バネ

波形バネは、金属薄板を波形の形状を持たせたバネです。波形の形状により、圧縮や引っ張り力に対して弾性力が発生します。波形の高さや間隔、金属板厚によって性能が決まってきます。波形板バネの用途は、コンパクトで高い弾性力を活かしてスペーサのような隙間調整や、衝撃緩和など機構内部に使用されています。製造方法は、一般的に薄板バネ(平板)と同様プレス、曲げといった加工で製造されます。

波形バネ


5 接点用バネ

波形バネは、金属薄板を波形の形状を持たせたバネです。波形の形状により、圧縮や引っ張り力に対して弾性力が発生します。波形の高さや間隔、金属板厚によって性能が決まってきます。波形板バネの用途は、コンパクトで高い弾性力を活かしてスペーサのような隙間調整や、衝撃緩和など機構内部に使用されています。製造方法は、一般的に薄板バネ(平板)と同様プレス、曲げといった加工で製造されます。

接点用バネ


板バネ材質

板バネ材質は、用途や使用環境によって選ばれます。ここでは代表的な材質種類と特徴をご紹介します。

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炭素鋼(SK85-CSP、S60C-CSPなど)

炭素鋼は、強度と弾性に優れた金属材料であり、高い耐久性が求められる板バネに適しています。特にSK85やS60Cといった高炭素鋼は、高い強度と弾性を持ち、焼入れと焼戻しという熱処理を施すことで弾性や耐摩耗性を向上させて板バネに最適化されます。炭素鋼は比較的コストを抑えることはできますが、錆びやすい性質もあるため、表面処理による防錆対策を施すか、錆びにくいステンレス鋼を使用することなど検討が必要です。

※SK85-CSP、S60C-CSPの硬さ

名称 ビッカーズ硬さ
SK85-CSP 350~600
S60C-CSP 350~500

引用元: https://kikakurui.com/b2/B2713-2009-01.html


上記、「CSP」とは、バネ用冷間圧延鋼帯(Cold-rolled steel strip for spring)の英字を取ってつけられたものです。薄板バネでは専用の圧延鋼帯が使用されます。



ステンレス鋼(SUS301-CSP、SUS304-CSPなど)

ステンレス鋼は、耐食性に優れ、錆びにくいため屋外や湿度の高い環境での使用に適しています。特にSUS301-CSPやSUS304-CSPなどのステンレス鋼は、板バネ用に調整されたもので、1/2H、3/4Hなど調質が可能です。これにより、用途に応じた弾性や強度を持たせることができます。SUS301-CSPとSUS304-CSPの違いは、主に耐食性と加工性です。SUS301は、SUS304と比べてクロムとニッケルの含有量が少なく、冷間加工による加工硬化が比較的起こりやすく、高い硬度を得ることが可能ですが、加工の柔軟性や耐食性は劣ります。
用途に応じて材質を選び調質記号によって強度の調整を行いましょう。

※SUS301-CSP、SUS304-CSPの硬さ

ステンレス材 調質記号 ビッカーズ硬さHV
SUS301-CSP 1/2H 310以上
3/4H 370以上
H 430以上
EH 490以上
SUS304-CSP 1/2H 250以上
3/4H 310以上
H 370以上

引用元: https://kikakurui.com/b2/B2713-2009-01.html


リン青銅(C5191、C5210など)

C5120をはじめリン青銅は銅にすずを加えた銅合金の一種で、導電性、引張強度、耐食性に優れています。例えば、電気接点やスイッチ部品、コネクタ用の板バネに使用されています。また、リン青銅は加工性も良く、複雑な形状のバネを製作することが可能です。



洋白(C7521、C7701など)

洋白は、銅・ニッケル・亜鉛の合金で、耐食性の良さと美観が特徴的(銀白色)な材質です。強度や弾性、耐食性に優れており、楽器部品や電気電子部品、装飾品まで広く使用されています。また、ニッケルを含有しており、耐食性(耐酸性)にも優れており、環境変化に耐える必要がある用途・製品にも使われています。



ステンレス板バネ製品一覧

ミスミCナビでは、ステンレスの薄板バネ(SUS304-CSP)を取り扱っています。 板厚は0.2~0.6mmが選択できます。Web画面上で形状図に直接寸法を入力するだけで簡単に手配できますので、図面作成やCADは不要です。ちょっとした加工部品手配にお役立ていただければと思います(詳しくはこちら)。

Cナビの板バネ商品を見てみる>

形状 タイプ 材質 調質記号 通常出荷日
※目安
イメージ
平板 2穴 SUS304-CSP 1/2H
3/4H
最短5日目
1箇所曲げ
2箇所曲げ
切り欠き 2穴
1箇所曲げ
2箇所曲げ

※出荷日はあくまで目安となります。

ステンレス板バネをはじめ加工部品を簡単手配

ステンレス板バネなど板金加工部品をはじめ、フライス、旋盤、非金属(樹脂、ゴム、ウレタン)加工部品調達ならミスミCナビが便利です。

ミスミCナビなら、材質を選んで寸法を直接入力するだけで価格・納期がその場で分かり注文まで行えます。CADや図面を描かない方でも簡単に加工部品を手配できます。

使い方はシンプルで、注文までたったの3ステップです。



ステップ1:商品を選ぶ

商品一覧のページからご希望の商品を選択します。

商品一覧を見てみる>



ステップ2:画面上で直接寸法入力

寸法は最小0.1mm単位から指定可能です。寸法入力完了後にチェック実行を行えば、価格・納期、さらに簡易図面がその場で確認できます!



ステップ3:カートに追加してそのままミスミサイトから注文

右下黄色のボタンをクリックしてミスミサイトから注文

ミスミCナビで板バネをはじめ加工部品を簡単手配してみませんか。



寸法入力だけで
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まとめ

板バネは、スプリングやトーションバネと同じバネの一種で弾性変形を利用して力を吸収・伝達します。本記事では、特に薄板バネに着目して種類や特徴を解説しました。一般的なコイルバネとは異なり、平らな薄板形状のため、限られたスペースでも使用可能です。板バネの種類は、平たん板バネ、渦巻バネ、波形バネなどさまざまな種類がありそれぞれ異なる特徴や用途があります。例えば、平たん形状の板バネは最も基本的な形状で、ストッパーや固定用途で広く使用されています。渦巻板バネは、金属薄板を渦巻状に巻いて作られ、巻取り式メジャーやシートベルトなどに回転力を必要とする用途で使われています。波形バネは金属薄板を波形に加工した形状で、圧縮や引っ張り力に対して高い弾性力をもっており、部品同士の隙間を埋めることや、衝撃緩和などの目的で使われています。板バネ材質は、炭素鋼やステンレス鋼、リン青銅、洋白など、用途や使用環境に応じた選定が求められます。炭素鋼は高い強度と弾性を持ちますが、錆びやすいため防錆対策が必要です。ステンレス鋼は耐食性が高く、屋外や湿度の高い環境での使用に適しています。リン青銅や洋白は、優れた導電性や耐摩耗性を持ち、電気接点や装飾品に広く利用されています。
ミスミCナビでは、ステンレスの薄板バネなど板金加工部品をはじめ幅広く加工部品を取り扱っております。CADや図面作成は不要で、寸法入力するだけで価格と納期が確認できます。また数量1個から気軽にご注文が可能です。ミスミCナビが板バネをはじめ加工部品手配の一助になりましたら幸いです。

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